日々たまり

【高山市:オステリア ao様】たまり旅 番外編

2025.11.30 / 79 view

「関ヶ原たまり」を活用してくださっている飲食店様を訪ね、ご紹介するシリーズ企画。
今回は、プライベートで訪れた食の旅が思いがけず、最後に「たまり旅」になった番外編をお届けします。

どうぞお楽しみください。


二十四節気の小雪のころ。朝晩の冷え込みが増し、山々を染めていた紅葉が最後の瞬間を迎える時期です。そんな晩秋の景色と美食を味わいに、岐阜県高山市の〈オステリア ao(アオ)〉さんにおじゃましました。

▲暖炉がしつらえられた店内。北欧家具と窓から望む景色が調和しています


東海北陸自動車道「ひるがの高原サービスエリア」を少し奥に進んだ標高950mの別荘地に〈ao〉さんはひっそりと佇んでいます。山の澄んだ空気に包まれながら扉を開けると、シェフの青木真一さんが穏やかな笑顔で出迎えてくれました。

こちらでいただけるのは、南イタリアなどで経験を重ねた青木さんが「2年ほど前、この場所に縁をいただいたとき、一番にやってみたいと思った」という薪火(まきび)料理を主役にしたコースです。可能な限り地産地消を心がけ、その日に出会えた食材からのインスピレーションを大切にしてメニューを構成。力強い炎から静かな熾火まで、火を巧みにコントロールする技術と繊細な独創性が、人と自然、そして旬をつなぎます。

▲ 薪火を自由に操りながら、食材の旨味を引き出すシェフ。香りもごちそうです


この日は、フレッシュな酒粕をチーズに見立て生ハムと味わう口取、豆など具沢山のスープ、きのこの旨みが詰まった手打ちパスタ、薪火料理の真骨頂と呼べる肉料理などが心地よいテンポで運ばれました。どれも、生産者や季節の声が聞こえるような丁寧な仕込みが感じられ、しみじみおいしい。シェフの人柄が伝わってくるのです。この一期一会の体験のために、遠方から足をはこぶファンが多いのでしょう。私もすっかり虜になりました。


▲料理はおまかせのコース1種類のみ。写真は¥11,000のコースから

▲器もシェフのセンスが光るセレクト。料理とのコラボレーションを目でも楽しめます


コースの締めくくりは、サプライズでなんと「関ヶ原たまり」を使ったデザートが登場! たまりを効かせたサブレにほうじ茶のガナッシュをサンドしたもので、塩気が絶妙なアクセントになっていました。青木さんのセンスと心づかいに感動し、「関ヶ原たまり」を使った新感覚スイーツを一緒に開発できたらいいなと、新たな構想が浮かびました。ぜひ実現できるよう、進めていきたいと思います。

日常を離れ、自然豊かな山のレストランで心を澄ませば気が付く、季節のうつろい。景色と旬のごちそうをゆっくりと味わう滞在は、やはりかえがたい体験です。真冬は積雪で来店のハードルが少々上がりますので、本格的な寒さが訪れる前にご予約のうえ、ぜひ足をお運びください。

店舗情報

オステリア ao 様
岐阜県高山市荘川町野々俣1197-111
https://osteria-ao.com/